2010年3月28日日曜日

連立政権の限界

 国民新党の亀井代表が連立政権内での混乱要素となってきている。在日外国人参政権問題では民主党のマニュフェスト外政策の強行を抑止するという効果もあるが、郵政事業の抜本的見直しでは、「暴走」といえる。

 郵政民営化のポイントは、①効率的な運営がされ赤字事業などの見直しにつながること、②郵便貯金のより効率的な運用や貸出が実現し、経済活性化につながる、③事業体としての成熟度のアップやその後の保有株式売り出しにより財政への貢献が期待できるなどがある。
 小泉政権後の自民党政権末期の不作為の反動として民主党を中心とした連立政権が発足しているが、これによって郵政民営化の後退まで国民が選択しているかというとそうではない。特定郵便局長会や労働者団体の意向を汲みすぎるのは政権移行の「光と影」の「影」の面として写る。

亀井郵政改革大臣は以下を強行しようとしている。それを鳩山首相が承認した、しないで意思疎通の齟齬もあるように報道されている。

 ・国の保有する株式を一定部分は売却しない
 ・郵便貯金預入制限の緩和
 ・非正規社員の正社員化

これによって得られる効果は、事業展開の国有としての硬直化、民間金融機関への圧迫、郵政関連事業の費用増加と労働者層の政治関与の増大がある。三党党首クラスによる基本政策閣僚委員会を早期に開催し、亀井大臣の暴走を阻止することが肝要である。

○三党連立政権の政権合意

2009年9月9日に民主党、社会民主党、国民新党の三党は、第45回衆議院総選挙で国民が示した政権交代の審判を受け、新しい連立政権を樹立することとし、その発足に当たり、次の通り合意した。

 一 三党連立政権は、政権交代という民意に従い、国民の負託に応えることを確認する。

 一 三党は、連立政権樹立に当たり、別紙の政策合意にいたったことを確認する。

 一 調整が必要な政策は、三党党首クラスによる基本政策閣僚委員会において議論し、その結果を閣議に諮り、決していくことを確認する。

 政策合意の項目は以下の通り。

 1 速やかなインフルエンザ対策、災害対策、緊急雇用対策
 2 消費税率の据え置き
 3 郵政事業の抜本的見直し
 4 子育て、仕事と家庭の両立への支援
 5 年金・医療・介護など社会保障制度の充実
 6 雇用対策の強化―労働者派遣法の抜本改正―
 7 地域の活性化
 8 地球温暖化対策の推進
 9 自立した外交で、世界に貢献
10 憲法

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